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実習のまとめ

 

実習前の講義の中で、日ごろ抱えていた悩みの解決の糸口や知りたかったことがどんどん出てきて目から鱗の気持ちで一杯だった。そういう昂ぶった気持ちや緊張のせいか、実習でも、患者の精一杯な表情に圧倒されたり、すぐ涙が出たり、基本的な看護技術を行うことに戸惑ったり、動揺なのか、気負いなのか、いつもと違う自分に戸惑った。そして実際に受け持ち患者と対峙した時、緩和ケアを何となくわかったような気持ちでいたのは幻だったことに気づき愕然とした。しかし、日々のケアを振り返り、今までの学習と照らし合わせる内にコミュニケーションにおける自分自身の課題や、チームアプローチの取り組み方が少しずつ見えてきたように思う。「患者と共にあり、全てを引き受ける姿勢」や感情の明確化とはどういうことなのか、まだまだ答えは出ないが、これらのことを考えていく心構えができた。今回の実習で体験した大きな揺さぶりを少しずつ消化して自分のものに、そして人にも伝えられるよう築いていきたいと思う。

 

おわりに

 

最後になりましたが、施設の皆様、患者や家族の皆様、及び多くのご尽力いただいた方々に心より感謝申し上げます。

 

 

 

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