1. 本事業の成果
1]音楽教室
音楽的密度の濃い大編成の交響楽演奏を、低料金をもって広く青少年に提供したことは、音楽を通じて、日本の将来をになう若者たちの健全なる情操を育み、豊かなる人間性を養い、わが国文化の向上に寄与するところ大なるものがありました。
イ. 青少年への交響楽普及の為の演奏会の開催
各地音楽教室を実施した結果、次の成果を得、これにより、わが国青少年の文化向上に役立ったものと確信しております。
(1) 小・中学生の音楽鑑賞については生演奏に接するのが極めて稀な機会でもあり、非常な喜びをもって聴いておりました。
また、音楽鑑賞の回を重ねるごとに、指揮者等からの適切な指示もあり、マナーの向上が認められます。
(2) 小・中学生対象の場合は、演奏のほかに、楽器の種類・名称・音色・特色等の楽器解説を行い、音楽基礎知識の養成に効果があり、学校当局からも非常に喜ばれております。
(3) 教育委員会・学校当局においても、生演奏が、音楽教育に非常に効果があることを理解し、積極的な協力の上、教師の引率のもとに、団体で鑑賞する例が多くなっております。
(4) 出演団体も「音楽教室」開催の趣旨に賛同し、積極的に協力をして楽器解説のための曲を構成・編曲し、童謡から交響曲に至る、広い選曲によりオーケストラの理解を容易にする努力をし、真摯な演奏によって、青少年に深い感銘を与えることが出来ました。
(5) 各地の中・高校では、吹奏楽が盛んに行われていますが、楽団の来演を機会に各楽器の奏法を学びたいとの希望が出る場合もあり、その際、楽団員の好意により、開催前または終演後、各楽器に分かれて直接、団員より指導を受け、奏法技術の向上に役立ち、喜ばれております。