2. 広島港
(1) 内航フィーダー輸送の利用状況と今後の見通し
1] 内航フィーダー輸送の利用状況
〜船社によるルート決定〜
○ルートは、船社により決定される。
〜フィーダー貨物量は減少傾向〜
○貨物量は、フィーダーに限らず減少傾向である。
○フィーダー船の積載率は、70〜80%が一番良い。これ以上だと、もう1便用意する必要がある。現在は、積載率が50%を切っており、採算は悪い。
○今後のフィーダー利用については、あまり増えないと思われる。いずれにせよ、船社の指示である。
〜神戸港に依存しすぎた体制の見直し〜
○かつては、神戸港に頼りすぎた。震災の時、荷主のコンテナを輸出できない状況になり、博多、門司、大阪で対応した。
○震災以降、釜山をハブ港として使う方針となった荷主がある。
〜台湾へはダイレクト輸送〜
○主な輸出国は、インドネシア、タイ、フィリピンであり、神戸港経由(フィーダー利用、トラック利用)、海外ハブ(釜山)のいずれのルートもある。地方港からのダイレクト便としては、台湾がある。
〜トラックは臨時的な利用〜
○広島─神戸間のフィーダーは、1日置きに六甲とポーアイにつく。スケジュールがあわない場合がありそのときにトラック利用する。もちろん、六甲─ポーアイのドレーも利用するが。その意味では、トラックは臨時的な利用のみである。
2] 内航フィーダー輸送の利用意向
〜北米向けは神戸・大阪港へ〜
○荷主の戦略として、ハブ港を1]神戸大阪地域、2]釜山、3]台湾のいずれかとしている。この中から、最もコストのかからないルートを選択することになっている。結果として、1]は北米向け、2]はオーストラリア向け、3]はアジア、ヨーロッパ向けとなっている。
○北米向けが神戸港経由、ヨーロッパが釜山経由という傾向がある。