4. フェリー事業者インタビュー結果
(1) フェリー事業(コンテナ輸送)の今後の見通し
1] コンテナ貨物の取扱量
○コンテナは全体の1%程度。
○震災後は一旦堺泉北港にシフトしたが、旅客については神戸の魅力が大きいため、少しずつ神戸港に戻している。
○フェリー貨物はコンテナに限らず、貨物輸送量は全体に減少傾向である。
○四国、九州航路はこの10年で貨物量が半減。今後も厳しい。
2] 海上運送法の改正
○平成12年10月以降、法律が改正されるため、貨物誘致にウェイトを置いた戦略を採るだろう。例えば、所有している内の1船は貨物のみを取り扱うなど。また、新船を造る場合には、貨物専用フェリーを造ることも考えられる。
○今後、フェリーはトレーラー、シャーシを定着・増大させていく必要がある。
3] コンテナ貨物の営業
○コンテナ貨物を対象にした営業活動は行っていない。
○フェリーはトラック業者が営業対象であり、フィーダーと棲み分けている。
○フィーダーとまともに競合して値崩れすることは怖い。
○大阪南港のトラックターミナルは良いと思う。バックヤードに集荷施設があるとフェリーも利用してもらえる。神戸はこれが弱く、大阪で積み替え、接続されるケースが多い。
4] フェリーの特性
○フェリーは旅客や自家用車両があるので定時運航となっており、内航フィーダー的な運航は無理。
○フェリーで運ぶものはタイムスケジュールが安定しているもの。
(2) 輸送コスト(コンテナ輸送)の概要と問題点
○運賃は認可料金にある通り。
○コスト削減の方策としては労働時間、人員配置の見直しということになるだろうが難しい。