(3) 明石海峡大橋が物流拠点へ与えた影響
1] 立地パターンヘの影響(資料編―1:P6・7)
a) 荷主
○開通直後の変化
〜四国側の拠点機能が本州側へ移動〜
物流拠点を持っ企業のうち、開通前は「本州・四国の両方で物流拠点を持つ」といった企業は11.8%であったが、開通後には10.5%と微減傾向が見られた。
また、「四国側に物流拠点を持つ」といった企業が開通前の12.4%から10.8%へと減少している一方で、「本州側に物流拠点を持つ」企業が12.1%から15.0%と増加していることから、本四間の物流拠点の再編のパターンとしては、四国側の物流拠点機能を本州側へ移動させる傾向が見られる。
〜四国・淡路側の拠点機能が本州側へ移動〜
物流拠点の減少は、本州側(0.6ポイント増)よりも四国・淡路側(3.8ポイント減)に大きく出る傾向が見られた。
〜神戸地域・阪神地域・中讃地域で見られる本四間の物流拠点機能再編〜
「本州・四国に物流拠点を持つ」から「本州側に物流拠点を持つ」へといった動きは神戸地域、阪神地域、中讃地域等で見られた。
○中長期的見通し
〜四国側の拠点の減少が進展する見込み〜
四国側の物流拠点機能の減少は、開通直後(10.8%)よりも中長期的(7.2%)な動きとして考えられる。
〜徳島地域、中讃地域の拠点機能が減少する見込み〜
中長期的には、徳島市地域(9.1ポイント減)、中讃地域(11.1ポイント減)等の立地企業においては、四国側での物流拠点機能の減少が見込まれる。