本編
序章 調査の概要
1. 調査の目的
平成10年4月5日に開通した明石海峡大橋は、関西文化学術研究都市、関西国際空港二期事業とともに、関西の三大プロジェクトとして関西圏のみならず四国にとっても経済・文化・社会等の諸活動に大きなインパクトをもたらすものと期待されていた。
明石海峡大橋の開通後一年を経た現在、近畿と四国を結ぶ人及び物の流れは大きく変化し活発化しており、地域の経済や運輸産業に様々な影響を与えているものと考えられる。
そのようなことから本調査は、明石海峡大橋開通に伴う人流・物流の変化について、開通後1年間の陸上・海上の様々な輸送実績を詳細に把握し、その要因を分析することを目的に行うものである。
貨物委員会では、荷主企業、物流事業者を対象にアンケート調査及びインタビュー調査等を中心に進め、本四間の輸送ルート選択や輸送機関選択、また物流拠点立地要因等を明らかにした上で、明石海峡大橋が開通したことにより地域の物流が受けた影響を把握しつつ、同大橋を活用した今後の展望を見極めようとするものである。
2. 調査のフロー