平成11(1999)年度 公海の自由航行に関する啓蒙普及事業 第5回研究委員会
東南アジアで一番元気な「海洋のNGO」SEAPOLの活動を通して学ぶ
第9章 2004年の国連海洋法条約見なおしに日本は何をすべきか
講師:大内和臣(中央大学教授)
日時:1999年12月22日(月)
場所:岡崎研究所
出席者:川村純彦(川村研究所所長)、秋元一峰(防衛研究所主任研究員)、小川彰((株)博報堂岡崎研究所主任研究員)、大越敏彦((株)博報堂岡崎研究所客員研究員)、加藤周二(国際経済政策調査会理事)、日本財団のみなさん 3名 ―敬称略―
加藤 皆さんお忙しいところ、年末も押し迫ったところ、ご参集いただきありがとうございます。私ども国際経済政策調査会が、岡崎研究所、川村研究所のご協力を得て、また、日本財団の助成をいただいてこうして行っております「公海の自由航行に関する普及啓蒙プロジェクト」も三年目を迎えます。本日は、今年最後のヒアリングとなりますが、お忙しいところ大内先生にお越しいただき、また助成団体である日本財団の方からも多数ご参加いただき、ありがとうございます。それでは時間も限られているようですので、さっそく会議を始めさせていただきます。講師の大内先生のご紹介を岡崎研究所の小川主任研究員の方からよろしくお願いいたします。
小川 このプロジェクトの事務局をさせていただいております岡崎研究所の小川彰でございます。実は11月にマニラで「国連海洋法の通過航行権をめぐる国際会議」がございました。日本財団さんのご助成で、川村委員長と私がこの会議に参加させていただき、そこで素晴らしい先生にお会いいたしました。それが中央大学の大内和臣先生でいらっしゃいます。
現在国際海洋法をめぐって、アジアにどういうアクターとして、個人、団体がいるのか、またそれらが過去20年間どのように動いてきたのか。そして、2004年の国際海洋法の改定にむけてどんな動きをしているのか。さらにそのレジームメーキングの動きに日本がどういうインパクトを与えることができるのか。本日は、かなりインサイダーでないと知ることができないお話を、大内先生にしていただこうと思っております。これからお伺いするお話は、後日、日本財団さんのホームページにも掲載されます。先生のほうで、ここはオフレコという部分はのちほど割愛いたしますが、おそらくそういうこともないかと思います。今日お聞きする話は、たくさんの方に聞いていただきたい話です。ということで、最初の約1時間は先生のお話で、その後Q&Aで1時間ほどと考えております。ではよろしくお願いいたします。