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2) 近年の観光需要の特徴 ―多様化、個性化が進む観光活動―

近年の観光レクリエーション行動の注目すべき特徴は、ニーズの多様化と個性化である。近年、温泉や自然志向の高まり、団体から個人・小グループ旅行へのシフトなど、旅行者ニーズの多様化と個別化が顕著であり、エコツアー、体験型ツアー等の新しい旅行形態へのニーズの高まりもみられる

データで、今後、増加が見込まれる余暇活動の潜在需要をみると、海外旅行、国内旅行に対するニーズが大きい。その割合は海外旅行で35.4%、国内旅行で17.8%である。

また上位10位にはオートキャンプ・スキー・ピクニック等のアウトドア型の活動、陶芸・音楽会等の文化的な活動が、ランキングされている。パソコンも第4位であり、多様化がうかがわれる。

 

表 余暇活動の潜在需要(参加希望率−現在の参加率)

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出所) 余暇・レジャー総合統計年報97〜98

 

こうした動向の中で、エコツアー、カルチャラルツーリズムなどの中には、ニッチな対象を志向するツアーも増えている。例えば、エコツアーなどの中には、海外であればアマゾンの熱帯雨林、国内であれば「屋久島」など、秘境を探検するツアーも含まれている。

こうした個性化を志向する観光は、SIT (Special Interest Tourism)と呼ばれ、新しい観光マーケットとして、近年、注目を集めている。

こうした需要の変化に対応した観光地づくりを進める必要がある。

 

 

 

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