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(6) 船籍/船齢構成

1] 航海数からみた船籍/船齢構成

日本寄港船舶の航海数(122,051航海)の船籍国と船齢の内訳を、1,000航海以上あった船籍国について航海数の多い順に抜粋したものを表2.2-6に示し、船齢と航海数の関係を図2.2-5に示す。

船籍国は第二船籍国(下記参照)を含め全部で86カ国(添付資料3参照)に及ぶが、1,000航海以上あった船籍国は22カ国であった。

船籍別でみると、代表的便宜置籍国(下記参照)のパナマが1位で全航海数の35.5%を占めており、リベリアが5位で5.6%となっている。ゾーン別で航海数の割合の大きい日本及び極東ゾーン(2.2.2(2)参照)の諸国については、日本7.3%、韓国7.9%、中国5.9%、ロシア4.9%であり、これら4カ国を船籍とする航海数は合計で31,758航海であり、全体の26.0%を占めるにすぎないが、日本や韓国ではパナマ籍船等の便宜置籍船を多く利用していることを考えると、実際には、両国が関係している船舶の航行がかなり多いと推測される。

船齢でみると、船齢20年未満の船舶の航海数は101,344航海(10年未満53,936航海)であり、全航海数の83.0%(10年未満44.2%)を占めている。船齢20年以上の船舶の航海数は20,615航海(30年以上2,441航海)であり、全航海数の16.9%(30年以上2.0%)である。

平均船齢でみると、全体で11.7年、船籍別では、日本10.9年、韓国13.6年、中国13.1年、ロシア22.5年であり、北朝鮮籍の平均船齢は20.7年*2となっており、ロシア及び北朝鮮を船籍とする船舶の高船齢が顕著である。ロシア籍船で日本に寄港航行する船舶のうち船齢20年以上の船舶の航海数の割合は65.6%、北朝鮮籍の船舶では53.1%*2に達している(日本籍船10.4%、韓国籍船28.0%)。

添付資料の集計表に記載の船籍国のうち、マン島、バミューダ、ケイマン諸島は英国の、アンチル諸島はオランダの代表的な第二船籍地である。

総括表や添付資料の集計表に記載の船籍国のうち、パナマ、リベリア、バハマ、シンガポール、キプロス、バヌアツ、ホンジュラス等は代表的な便宜置籍国である。

「船協海運年報1998」((社)日本船主協会)によれば、1997年の日本の海上貿易量は輸入101,932千トン、輸出775,908千トンで、そのうち日本商船隊(日本籍船+外国用船)の輸送量は、輸入が日本籍船1,975千トン、外国用船38,068千トン、輸出が日本籍船128,355千トン、外国用船414,372千トンとなっている。

 

*2) 「添付資料3 全船舶 船籍/船齢(航海数)集計表」参照

 

 

 

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