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4.2 ミキサーパイプとオゾンの組み合わせ処理法

ミキサーパイプとオゾンの組み合わせによる処理可能水量は、現時点ではオゾン発生機の能力に依存し、400m3/hrの海水の処理には、オゾン発生量25g/hrのオゾン発生機15台分の能力が必要である。25g/hrのオゾンを生成する実験使用機の外形寸法は450W×550D×1200H(mm)で、電源はAC200V3相、消費電力は0.75kWである。この装置×15台は、前記、ミキサーパイプ処理装置の大きさに比べてかなり大きくなると予想され、大きさの面での適用性は劣る。

ただし、この処理法は、海洋生物殺滅能力に優れ、船体や周辺環境への影響に関する問題もクリアー可能と考えられる。今後の国際間によるリバラスト代替策の処理要件(海洋生物殺滅基準等)の議論によっては、高い生物殺滅能力が要求される場合も考えられ、この点ではこの処理法の適用性は高いといえる。今後、ミキサーパイプを改良してオゾンの溶解率をさらに高め、また、生物殺滅能力も向上すれば、装置の小型化にもつながる。よって、引き続き技術改良を進める価値は充分にあると思われる。

 

 

 

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