3.2 海洋生物殺滅実験
ミキサーパイプとオゾンの組み合わせ処理法による海洋生物殺滅実験を実施した。 夏季には、ミキサーパイプ単独処理実験と同様の項目で2週間航海想定実験を行い、冬季の1週間想定実験では、病原菌指標として大腸菌群数を対象に行った。
なお、実験期間、場所、使用した装置は、前記したオキシダント溶解実験と同じである。
(1) 実験方法
1] 実験ケース・対象生物等
a 2週間航海想定実験
先の溶解実験結果から求めたオキシダント濃度(約1mg/L)を形成するオゾン量を注入し(海水流量:180L/min.、オゾン注入量:10g/hr)、この条件における処理直後のプランクトン、一般従属栄養細菌、Alexandrium属シストに対する殺滅効果と、2週間後の同項目の状況を観測した。
b 1週間想定実験
2週間航海想定実験と同様の装置を用いて、海水流量340L/分、オゾン注入量は注入時の濃度が約1mg/Lになる20.4g/hrで処理した。
観測項目は、大腸菌群数で、処理直後と暗黒条件下1週間貯蔵後の状況(漲水時処理)、同条件で1週間貯蔵した自然海水の処理直後の状況(排水時処理)、処理した海水を1週間同条件で貯蔵し再度処理した後の状況(漲水・排水両時期処理)を観測した。
2] 分析方法
動植物プランクトン、一般従属栄養細菌、大腸菌群数、Alexandrium属シスト、栄養塩類の分析方法は、前記、ミキサーパイプ単独処理実験と同じである。