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(2) 実験結果

表II.3.1-1には、オゾン注入量とオキシダント生成濃度を示す。

オゾン注入量10g/hrは、1分間当たりにすると、166mg/min.となる。このオゾンを175L/min.の海水に注入していることとなり、注入時のオゾン濃度は約1mg/L相当である。この条件でのミキサーパイプから排出された処理海水のオキシダント濃度は、1.6mg/Lであった。

この結果から、平成9年度の調査研究で海洋生物の殺滅効果が確認されたオキシダント濃度1mg/Lは、海水流量約180L/min.に対して約10g/hrのオゾン注入で得られると判断した。

表II.3.1-2には、海水流量180L/min.に10g/hrのオゾンを注入して実施した後述の海洋生物殺滅実験時のオキシダント濃度の変化を示した。なお、オゾン注入時の初期濃度は、設定濃度の1.6mg/Lとした。

オゾンを注入して生成されたオキシダントは、4日後には原水と同程度に分解・減衰していた。この結果から、平成9年度の調査研究で課題となっていたオゾン処理による二次汚染と船体腐食(鉄腐食)に関しては、注入時のオゾン濃度が約1mg/L程度の場合には、生成されるオキシダントが短期間(4日以内)で分解されるためほとんど心配ないと考えられた。

 

 

 

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