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SOLAS条約1988年議定書の主要な目的は、検査と証書の調和システム導入により船舶の検査要件を簡素化して主管庁、運航者及び船員の負担軽減をはかることである。

ミトロプーロス氏は当小委員会の議題について、MARPOL 73/78条約附属書I及びIIの見直しは重要項目であると述べた。附属書IIの見直し完了はGESAMP EHS作業部会によるIBCコード物質の新たな評価手順での再査定作業に依存するとし、これまでと同等の努力が傾けられ、かつ、GESAMP作業部会がその任務を完了するに足る資源が注がれれば、予定期限内に完了できるとの希望を述べた。

タンカーの安全性に関する問題について、同氏はイナートガス・システムのガイドライン改正作業と、タンカーの貨物タンクヘの火炎侵入防止装置の設計・試験及び設置の基準改正作業がそれぞれ継続されると述べた。SOLAS条約改正による、タンカーの貨物ポンプ室の安全性向上についても、当小委員会の時間が割かれるであろうとした。これについて、MSCは当小委員会に対し、これまでに策定した新造タンカーについて適用される貨物ポンプ室の要件を現存タンカーに適用することの適否を分析するよう求めていると述べた。

GCコード強制化の問題について同氏は、MSC 70が世界のガス輸送船隊の半数以上はIGCコードが強制化された1986年以前に建造されたものであることを銘記し、発生した事故は必ずしもすべて貨物に関連する原因を持つものではないとしながらも、ガス運搬船の事故はその船齢に係わらず、壊滅的な損害を引き起こす可能性を秘めているとの認識に至ったと述べた。その結果、MSC 70では、IMOが策定した海上・陸上双方の運用安全基準が適切に実施されかつ維持されることを確保するため、定期的に検査を受け有効な適応の証書を所持すべきことで合意した。これを達成すべく、MSCは当小委員会にGCコードの強制化について審議し、現存ガス運搬船に関するSOLAS条約の規定の格差をいかに埋めるべきかを勧告するよう求めた。

ミトロプーロス氏は、化学薬品の安全性及び汚染危険性の評価並びに現行規則体制の必要な改正のための準備に関する議題項目については、ESPH作業部会が1998年9/10月の会合で汚染分類定義のための新基準開発、輸送要件評価のための基準の洗練、洗浄剤及び既存・新規物質の査定を審議したと述べた。当該作業部会の提案は、当小委員会の現行作業計画の中の他の部分、特にMARPOL 73/78附属書IIの見直し及びIBCコードに収められる二硫化炭素の輸送要件の関係の中で審議されることとなる。

 

ミトロプーロス氏は、続いて、油タンカーで有害物質を含んだ貨物を輸送する際の人員保護、BCH、IBC、IGC及びGCの各コードにおける貨物ホース要件の整合、極地航行コードの開発、原油洗浄装置の仕様の見直し、浮体式生産・貯蔵及び荷卸施設(FPSOs)ならびに浮体式貯蔵施設(FSUs)へのMARPOL要件の適用といった問題を当小委員会の議題の重要項目として挙げた。

 

 

 

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