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5 議事概要(◎:委員長、○:委員、△:関係官庁、□:事務局)

(1) 第4回無線通信・捜索救助小委員会(COMSAR)の審議結果について、海上保安庁警備救難部救難課、同装備技術部通信課、同水路部企画課から、それぞれ資料に基づき説明がなされ、これに対する特段の質疑、意見等はなかった。

(2) 第45航行安全小委員会(NAV)の対処方針について、海上保安庁警備救難部航行安全課、同水路部企画課、同灯台部監理課から、それぞれ資料に基づき説明がなされ、これに対して次の質疑応答があった。

(海上保安庁警備救難部航行安全課担当分)

○ ISAFという機関の性格等について詳しく説明願いたい。また、COLREGsの改正の関係で、HSC(High Speed Craft)の灯火として「琥珀色の全周灯のせん光灯1個を表示する」となっているが、ご承知のとおり現在我が国では潜水艦がこれを使用している訳であり、この関係をどのように整理するのか。そしてISAFはHSCを具体的に全長30m以上の動力船とすることを提案しているが、何故30mを基準としたのか根拠があれば説明願いたい。

△ 調査した上で、後日ご説明することとしたい。

○ 同じくCOLREGsの改正の中で、第18規則2.1(f)として、「WIG craft(Wing In Ground)は、離水、着水及び水面近くの飛行の際には、全ての船舶の運航を妨げることを避けなければならない。WIG craftは、上記の形態以外により運航されている場合にも、この章の規定に従った場合でも衝突の危険がある。」と一項を追加するとのロシアの提案であるが、「…この章の規定に従った場合でも衝突の危険がある。」とは如何なる意味か。

◎ 原文を見てみないと何ともいえないが、多分日本語訳が適当でないことが意味を理解しにくくしているものと思う。「WIG craftは、離水、着水及び水面近くの飛行以外の場合であっても、船舶の運航を妨げないよう注意が必要である。」といった程度の理解で良いものと思慮する。他の部分においても日本語として適当ではないと思われる表現がいくつか見受けられる。

◎ 同じくWIG craftに関するロシア提案として、COLREGs第23規則3.2(c)として「WIG craftは、離水、着水及び水面近くの飛行の際には、全ての船舶の運航を妨げることを避けなければならない。」一項を追加するとあるが、第23規則は灯火に関する規定であり、ここに航法に関する規定を入れることは適当でないと考える。こういった誤りが改められることなく決まってしまうこともあるので、注意しておく必要がある。

○ WIG craftとは、具体的にどのような船舶であるか。

◎ 「エアクッションによる多機能の高速船であり、水面又は地面付近における飛行においては、主に、地水面への近接効果を利用してエアーフォイルに発生する空気浮力により空中に保たれるもの。」とのことであるが、これは現在我が国においては航空機に分類されている。

△ ロシアのいうWIG craftは、何十km、何百kmといった距離の飛行が可能なものであり、形態としては航空機に近い。

(海上保安庁水路部企画課担当分)

△ 只今海上保安庁水路部から、「航空図が公式データを基に民間会社で作成されていることから、海図についても同様のやり方でよい。」とのイタリア提案に対し、品質の確保の観点から反対するとの対処方針の説明があったが、運輸省海上技術安全局安全基準課としては、重要なのは船舶の安全であり、将来的に民間会社が作成したものであっても品質上満足行くものが出れば、それは海図として認めても差し支えないものと考えているので申し添える。今回の具体的対応については海上保安庁と調整する。

 

 

 

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