日本財団 図書館


船長は、有害液体汚染防止管理者が法律の施行規則第12条の2の6の要件を満たしていることを確認した後に、選任(解任)したことを有害液体物質記録簿に記載するとともに、乗組員その他の有害液体物質の取扱いを行う者に対して周知しなければなりません。

 

3 有害液体物質の不適正な排出の防止のためにとるべき措置

(1) 有害液体物質の積荷、積替え及び揚荷

1] 船長は、有害液体汚染防止管理者及び関係する各部の主任者の意見を聴いた上、作業予定地の気象や海象などを考慮して作業予定表を作成し、これを乗組員に周知します。

2] 船長は、次の事項に関して事前に陸上の荷役関係者と打合わせをし、その内容を作業に従事する者に周知します。

イ. 作業の際取り扱う有害液体物質の性質及び量

ロ. 有害液体物質の荷役の開始及び停止の連絡方法、荷役の際の許容圧力その他作業の遂行に必要な事項

ハ. 漏洩事故等の非常事態が発生した場合の処理に関する事項

ニ. 荷役施設の概要

3] 船長は、作業の開始前に、作業に従事する者の配置状況を確認するとともに、大量の有害液体物質が排出された場合などにおける事故処理体制を確立しておかなければなりません。

4] 有害液体汚染防止管理者は、作業の開始前に次の事項について点検し、その結果を船長に報告しなければなりません。

イ. ホースの耐圧性

ロ. スカッパー孔の閉鎖状況

ハ. ホースの接合状況及び屈曲状況

ニ. バルブの作動状況

ホ. 有害液体処理機材の整備状況

5] 作業に従事する者は、作業の遂行にあたっては、次の事項を実施します。

イ. 荷役開始直後は、送液流速を低速で行うこと。

ロ. パイプ等の接合部分及び作業に使用されるタンク、荷役装置等からの漏洩がないことを確認すること。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION