1 各船に共通の注意事項
1] 定期検査等の機会に十分な点検、整備を行うこと。
2] ドック整備時には重要部分の組立作業に立ち会い、組立てミスを防ぐこと。
3] 機関・機器の取扱いや注意事項について、乗組員に教育・指導を行うこと。
4] 機関・機器のマニュアル、チェックリストに従った点検・取扱いをすること。
5] 航海中も機関室の適時の見回りを行うこと。
6] 出港前の試運転、入港前の後進テスト(固定ピッチプロペラ船)などは確実に実施すること。
7] 定期的に警報装置の点検を行うこと。なお、警報装置のスイッチは「ON」にして切らないこと。
2 漁船、プレジャーボートの注意事項
1] 出港前に主要個所の点検を確実に実施すること。
特にプレジャーボートでは、自動車感覚ですぐ出港するものも見られます。
ガス欠(燃料不足)、潤滑油不足、バッテリーの上がり、電極の接触不良など初歩的な点検ミスにより航行不能になるものが散見されます。
2] 航海中は、エンジン音、振動、排気の色、冷却水排水状況、漏油、臭気などに注意をはらうこと。
3] 航行中に「いつもと様子が違うな!」と感じたら、すぐに点検すること。なお、僚船や付近の船に動静注意をお願いしておくと、万一の場合に助かります。
4] 入港後にも主要個所の点検、ビルジの様子確認をすること。
5] 漁船では僚船の修理があった場合に立ち会って、修理業者に原因や同種事故の防止対策などを聞いておくとよい。
6] 機関故障といえども救助が遅れると大事に至るので、海上保安庁、マリーナ、漁協などの緊急連絡先を記載した資料を携行し、早めに連絡をすること。