あなたは「船舶気象通報」というものを知っていますか。
これは、海上保安庁が全国の主要な岬、島の灯台などにおいて、局地的な気象海象の観測を行い、その時点での状況(現況)を無線電話、テレフォンサービスおよびFAXで船舶などに提供しているものです。
1 観測場所、情報提供施設
観測場所およびその現況提供施設は次ページの図のとおりです。自船で時々聞いたらよいと思う場所について、その場所の電話番号などを抜き出してこの本のメモ欄などに記載しておくと便利でしょう。
2 現況の内容及び活用法
(1) 内容
天気、風向、風速、波、うねり、波高
(2) 活用法
最も活用されている「船気通(テレホンサービス)」は、舳倉(へくら)島灯台で、平成10年には1年間で118,440回の利用がありました。
1] 内航船などは、今から向かう海域の気象海象の状況を判断するために、当該海域の現在の海域状況を把握し、天気予報と照らし合わせて活用する方法。
2] プレジャーボートや釣り愛好者では、家を出発する前に現場の状況を把握するために活用する方法。
3] 自船の西方の海域の現況を把握し、今後の自船付近海域の気象変化を予想する方法。(一般的に気象は西方から変化するため)
3 使用上の注意事項
1] 岬の先端、島の一方の端などに位置する灯台などの観測地点の観測データなので、付近の地形の影響を受ける場合があるので留意する必要がある。例えば、陸上側からの風の場合は、背後の山などの影響を受けて風速、波浪の測定値は低くなることがある。