春一番、台湾坊主、台風、熱帯低気圧、冬の季節風など、日本周辺海域は春夏秋冬次々に荒天に見舞われます。船ではそのたびに神経を使いますね。
時化の海では、風や波浪による「外的危険性」と自船の能力などの「内的要因」の双方を的確に判断し、早期に安全運航の対策を立てる必要があります。
1 判断
1] 低気圧の勢力
2] 低気圧の予想針路と本船の位置
3] 本船の耐航性と運動性能
4] 付近の地理的条件と避泊地の有無
2 荒天準備の要領
(1) 船体の動揺に対する処置
1] 移動物の固縛
救命艇、船用品、その他動揺によって移動するおそれのある設備品の固縛を強化すること。
2] バラ積み貨物の安定
船倉内のバラ積み貨物等、動揺によって移動するおそれのあるものは、なるべく両舷等量で平らに保つよう注意すること。