三、漁船海難の現状
(1) トン階別の状況【4図】
トン階別では、五トン未満(三八○隻、六一%)が一番多く、次いで五トン以上二〇トン未満(一五六隻、二五%)などの順となっていて、小型船舶の割合が多くなっています。
(2) 海難発生海域別の状況【5図】
海難発生海域別では、三カイリ未満の海域(三〇二隻、四九%)が一番多く、次いで港内(一二二隻、二〇%)などの順となっていて、海難の多くが沿岸海域で発生しています。
(3) 海難種類別の状況【6、7図】
漁船の海難を海難種類別に分類すると、衝突(一四七隻、二一%)が一番多く、次いで乗揚げ(一〇七隻、一七%)、転覆(八一隻、一三%)、火災(六二隻、一〇%)などの順となっています。
これは、衝突海難全体(三一九隻)における船舶用途別の順位においても漁船(一四七隻、四六%)がトップとなり、次いでプレジャーボート等(一一八隻、三七%)、貨物船(二三隻、七%)などと続いています。
また、乗揚げ海難全体(三三二隻)における船舶用途別の順位においても漁船(一〇七隻、三二%)がトップとなり、次いでプレジャーボート等(八八隻、二七%)、貨物船(七六隻、二三%)などと続いています。
漁船の海難は、他の用途の船舶に比べ衝突・乗揚げの占める割合が高いことが特徴といえます。