ご存じですか
"二〇〇〇年問題"
船舶にも二〇〇〇年問題が存在します
二〇〇〇年問題とは
二〇〇〇年問題とは、西暦を下二けたのみでプログラムされた(例一九九九年→九九)コンピュータが、一九九九年や二〇〇〇年になったときに、西暦一九〇〇年と認識したり、九九を無効なデータと判断したりすることにより、誤動作を起こす可能性があることをいいます。
船舶においても一部の機器で二〇〇〇年問題が発生する可能性があります。
二〇〇〇年問題が発生すると
二〇〇〇年問題が発生すると、衛星航法装置(GPS)の自船位置がおかしくなる、オートパイロットが正常に動かなくなる、電了海図の表示がおかしくなる、電子機器が突然動作を停止するなどの不具合が起こる可能性があります。
可能性のある機器
マイクロコンピュータを使用し日付制御を行っている機器には二〇〇〇年問題が発生する可能性があります。
船舶に搭載されている機器では、次の機器が二〇〇〇年問題を起こす可能性があります。
電子海図、衛星航法装置(GPS)、オートパイロット、遠隔制御装置、無線通信装置、自動衝突予防装置(ARPA)、機関集中監視装置、荷役制御装置など。
可能性のある日とその理由
二〇〇〇年問題が発生する可能性のある日とその理由は表示のとおりです。該当日をカレンダーなどにマーキングしておくことをおすすめします。
回避するには
現在販売されている船舶用の機器は既に二〇〇〇年問題対応済みですが、古い機器の場合、二〇〇〇年問題が起こる可能性があります。二〇〇〇年問題について個々の機器の対策を適切に提示できるのは製造メーカーに限られます。
搭載されている機器が二〇〇〇年問題に対応しているかどうかは製造メーカーに問い合わせて下さい。
可能性のある日には……
二〇〇〇年問題が発生される可能性が高い日には、航海中、停泊中を問わず機器監視を行うことが重要です。
機器に異常な動作が見られたときには、直ちにその機器をシステムから切り離し、手動とするなどの代替装置を講じる必要があります。
また、自船の対応が万全であっても、他船が未対応であれば事故の起きる可能性がありますので、これらの日には、操船に十分な注意が必要です。