地上24時間予想図
(FSAS)の改良
気象庁
気象庁では日本近海や北西太平洋域を航行する船舶のために、二十四時間後の気圧配置がわかる地上24時間予想図(FSAS)を気象庁第一気象無線模写通報(JMH)により放送しています。この予想図をさらにわかりやすく一目で悪天域がわかるように改善し、平成十一年七月十五日から放送を開始します。
具体的には、気象庁の責任海域(赤道〜北緯六〇度、東経一〇〇〜一八〇度)に、次の要素を表示します。
1]台風や発達した低気圧の中心付近などで、強風(30ノット以上)が予想された場合、その領域の風向風速を、矢羽根を使って表示します。
2]海上の霧は持続性があることから、地上天気図(ASAS)に濃霧の領域がある場合はその領域をそのままFSASに表示します。ただし、低気圧の暖域に発生する霧で、低気圧が移動することによって二十四時間後の発生位置が大きく異なる場合は表示しません。表示方法はASASと同様です。
3]過去の調査から海面水温、風速、気温がある一定条件を満たすと船体着氷が発生する可能性が高い事がわかっていますので、その条件を満たす領域に斜線を付けて表示します。
4]冬季においてオホーツク海などで海氷が発生した場合、海氷域を表示します。なお、海氷域の詳細については、全般海氷情報(STPN)などをご利用下さい。
このFSASの発表は警報事項をお伝えするものではありません。従来通り、警報の詳細な内容を記載した全般海上警報や地方海上警報は、SaftyNET報やNAVTEX報により一日四回(海上台風警報・暴風警報が発表されているときは八回)発表されていますので、そちらをご覧下さい。なお、最新の警報事項はASASにも記載されています。また、台風の暴風警戒域等については台風72時間予想図(WTAS07)も併せてご利用下さい。