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(2) 供試体5

1) 平水中及び波浪中の油回収性能(図I-12〜図I-14)

1] 平水中は、特に試験油の回収に問題を生じることがなく油水を回収できた。波浪中は、流入ゲート支持フロートと本体フロートのバランスが良好で、波浪による試験油の回収に悪影響を与える現象は認められなかった。試験油1における平水中と波浪中の回収状況を写真I-6〜写真I-7に示す。

2] 試験油1及び試験油2の試験においては、時間当たり回収油水量、時間当たり油回収能力及び油回収効率とも、平水中より波浪中が良い結果を示した。この要因として、波浪中は試験油が波浪の影響によりオイルフェンスの頂部に集油され、油層が厚くなり、堰に流入する試験油の量が多くなることが挙げられる。このことは投入油量の全量を回収するために要した時間が、試験油1及び試験油2とも波浪中の方が平水中に比べ約1分短いことからも裏付けられる。

3] 試験油3の試験においては、水面の状況が平水中及び波浪中と変化しても時間当たり回収油水量、時間当たり回収能力及び油回収効率にほとんど差はなかった。

 

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写真I-6 供試体5 試験油1における平水中での試験状況

 

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写真I-7 供試体5 試験油1における波浪中での試験状況

 

 

 

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