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この計算にはかなりの余裕を含むことになるが、このような力の大きさを推定して適切な係止法を選定するのに役に立てることができる。次にダンフォース型錨の各種の海底の土質における把注力を表1-3-8に示す。

 

表1-3-8 ダンフォース型錨の把注力

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2] ターミネーター使用上の注意

あらかじめ岸壁などに固定されている方式のH型鋼式ターミネーター以外のターミネーターは、展張されたオイルフェンスにかかる張力には耐えられない場合がほとんどであり、ターミネーター自身に直接張力がかからないよう補助ロープを岸壁や船体から取るなどの工夫が必要である。図1-3-35に補助ロープの使用例を示す。

 

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図1-3-35 補助ロープ使用例

 

(11) オイルフェンスの保管上の注意事項

オイルフェンスを常に使用可能な状態に維持するとともに、流出事故が発生した場合に、迅速にオイルフェンスの搬出及び展張ができるように、保管について次の諸点に注意しなければならない。

1) オイルフェンスの布地が摩擦その他の理由での破損や、経年変化による劣化及び接続具の腐食や損傷状況を定期的に点検して、必要ならば修理や交換を行い良い状態に保管しておかねばならない。

2) オイルフェンスの保管場所は通常展張に使用する岸壁や桟橋の近くとし、その場所は他の場所への輸送のための車両が容易に通行できるものでなければならない。

 

 

 

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