(9) オイルフェンスの展張計画
オイルフェンスの展張は困難で、時には危険を伴う作業であり適切に監督されなければならないが、特に次の点について配慮する必要がある。
1) 展張計画
適切な展張計画を作成するためには、流出油の種類、流出源、流出量、拡散状況周辺環境などを考慮しなければならない。また、その準備段階で、オイルフェンス展張水域、オイルフェンスの種類とその長さ、展張方法、作業船の準備なども考慮しなければならない。
2) オイルフェンス取扱い上の注意
一般に実用に供されるオイルフェンスの本体外側は、ゴムまたはプラスチック加工した生地が使用されるが、倉庫の床や岸壁のコンクリートのざらざらした表面を引きずると損耗し易く、オイルフェンス取扱いや輸送に際しては、傷めないように注意しなければならない。傷めてしまうとオイルフェンスの滞油性能が悪くなり、また、膨張式では浮力を減らす原因となることもある。また、荒天で風や波浪が強いと輸送中に損傷し易い。