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「敏(びん)・強(きょう)・そして優(やさ)しい」

(レスキューミート'99 in ヨコハマ)

1999.8.19 横浜市消防訓練センター

 

「敏・強・そして優しい」(レスキューミート'99 in ヨコハマ)をメインテーマに第二十八回全国消防救助技術大会(主催(財)全国消防協会、後援自治省消防庁、全国消防長会、日本財団)が、去る八月十九日横浜市消防訓練センターにおいて、鈴木消防庁長官をはじめ多くの来實を迎えて盛大に挙行された。

 

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この大会は、全国の救助隊員が一堂に会し、日頃、鍛え抜かれた消防救助技術を遺憾なく発揮し、堂々と力一杯訓練の成果を披露するとともに、日々複雑多様化する各種災害に即応出来る能力及び技術錬磨の場として、昭和四十七年以降毎年実施している。

全国消防救助技術大会の開催が十一年ぶり六回目となる横浜市は、先頃、二〇〇二年ワールドカップサッカー決勝戦の開催が決定したところである。また今年は、開港百四十周年、市政百十周年という節目の年を迎え、今や日本を代表する国際港湾都市、ピースメッセンジャー都市として発展を遂げている。

大会当日は、空一面晴れ渡り、早朝より全国から応援に詰めかけた一般市民や消防関係者等約二、五〇〇人で埋め尽くされた会場は、開会前から熱気と興奮に包まれた。

大会は、開催地消防長である西村横浜市消防局長の開会宣言で幕が開けられた。

開会式では初めに、消防使命達成のため殉職された消防職員の御霊に対し黙とうを捧げ、国旗・大会旗・市旗を掲揚後、池田(財)全国消防協会会長、高秀横浜市長(代理・藤井助役)のあいさつ、鈴木消防庁長官(代理・細野次長)、岡崎神奈川県知事(代理・伊藤副知事)、田野井横浜市会議長の祝辞、そして多数の方々の祝電を代表して野田自治大臣からの祝電披露と続き、大会審判長の折田北九州市消防局長が審判長指示を行った後、出揚隊員を代表して、横浜市消防局の安西隆雄隊員が声高らかに隊員宣誓を行った。

開会式終了後、訓練開始までの間、陸上会場では相州海老名東柏太鼓の勇壮な演奏が、また、水上会場では横浜市消防訓練センターに入校中の初任教育生による集団演技「躍動」が披露され、緊張感漂う会場の雰囲気を和らげた。

いよいよ、訓練開始である。全国から選りすぐられた九三九名の精鋭救助隊員が、陸上・水上会場に分かれ夏の主役を演じていく。

会場は、各訓練の開始合図と共に、一瞬の静寂と緊張が張りつめ、訓練進行に合わせ隊員達の俊敏な動作・強靱な体力・磨き抜かれた技術に驚きの声が上がり、訓練が終了する度に、会場を埋め尽くした見学者や同僚隊員から慰労の拍手が鳴り響き、さながら会場全体で訓練に挑んでいるかのようであった。

この模様は、「地域通信ネットワーク」を活用し、人工衛星を介して全国へ配信され、更に、訓練結果が横浜市消防局のホームページで逐次紹介されるなど、文字通りの全国大会となり多くの成果を収めた。

また、会場周辺では、隊員達が互いの健闘を讃え合う姿や再会を誓う姿が随所で見受けられ、全国救助隊員の友好の輪は、一層大きなものとなった。

訓練終了後、横浜市消防音楽隊とポートエンジェルス一一九による演技「ブレージングパフォーマンス九九」が披露されると、緊張と興奮さめやらぬ会場に笑顔が戻っていった。

閉会式では、池田大会会長から「規律厳正、士気旺盛にして、錬度の高い救助技術が披露された。本大会までの長期間、厳しい訓練を積み重ねてこられたことに敬意を表するとともに、今後も、地域住民の期待に応えられるよう、より一層、救助技術の錬磨向上に努めていただきたい。」との講評があった。

国旗後納に続き、大会旗が西村横浜市消防局長から次回開催の道越熊本市消防局長に手渡され、堅い握手が交わされた後、大会副会長を代表して松原福岡市消防局長が閉会を宣言すると「来年火の国熊本であいましょう」の横断幕が掲げられ、第二十八回大会の幕が閉じられ、夏の主役達は大会の舞台を降りた。

猛暑の中、会場設営及び大会運営に当たられました横浜市消防局に対し、衷心より感謝申し上げます。

 

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