―うだつのある歴史的町―
当組合は、徳島県を東西に流れる四国三郎の異名をもつ吉野川の中流部に位置しており、歴史的町並みを残し城下町として開けた脇町、西日本第二の高峰剣山を源流とする水質四国一の清流穴吹川と緑にかこまれた穴吹町、剣山系の峰々や渓谷など豊かな自然、木屋平村の二町一村で構成された、緑深い山々と清流に恵まれた風光明媚な地域であります。
当消防本部は、昭和四六年四月一日発足、管内面積、三二〇・九四km2、人口二七、六二四人を一本部一署一分署、職員五三名体制で広範囲な地域住民の生命・財産を守るため職員一丸となって日夜努力しています。
消防本部・署の所在する脇町は、吉野川の水運や街道の交点と古くから交通の要衝であったことから徳島の主産物である藍や繭の集散地として栄えました。
「うだつの町並み」として知られる南町には、現在も江戸時代から明治にかけての美しい白壁をもつ豪商屋敷が建ち並んでおり往時のたたずまいを今に残しているものでこの辺り一帯は昭和六三年に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
「うだつ」とは、町屋の妻壁の横に張り出した袖壁の事で、防火の役目を果たしております。
当時は相当な建築費を要したことからこれが造れないことをもって「うだつが上がらない」と言われております。
また、脇町劇場は、映画「虹をつかむ男」の舞台になりました。
美馬東部消防組合消防本部 消防長 井口利夫