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わが町 大阪狭山市消防本部(大阪)

 

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「狭山池中樋遺構」

 

江戸時代の改修工事の跡です。鎌倉時代に土管へ転用した古墳石棺を、今度は護岸用として再利用しました。繰り返された改修の歴史を知る事ができます。

 

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―水と緑豊かな創造文化都市―

 

大阪狭山市は、大阪府の南東部に位置し、面積は府内で四番目に小さい一一・八六平方キロメートル、人口は、五七、〇〇〇人の市です。

市のシンボル「狭山池」は、『古事記』『日本書紀』にもみえる日本最古の灌漑用ため池です。池の面積は市域の約三・三%にあたる三三mha占め、水下の広域の水田を潤しています。永い歴史の中で、各時代の土木技術の粋を集めた大工事を繰り返してきました。奈良時代の僧行基、鎌倉時代の僧重源、江戸初期の武将片桐且元による改修は有名です。現在、池は「平成の大改修」を行っています。この大改修にともなう総合調査では、築造や改修の遺構が相次いで見つかりました。北堤に建設中の(仮称)「狭山池ダム資料館」には、それらの貴重な歴史資料を展示する予定です。狭山池は一二年度内には、治水ダムへ生まれ変わり、市民の憩いの場所、市のシンボルとしてよみがえります。

また本市域は、霊場高野山への参詣道「高野街道」が通る交通の要衝として知られており、江戸初期に戦国大名北条氏の子孫が陣屋を構え、幕末まで一二代続いたことでも有名です。

当消防本部は、昭和四七年四月に発足、さらに平成四年には本市南に広がるニュータウンに出張所を設置し、現在一本部、一署、一出張所、職員六九人、消防団員一〇五人で日夜防災に全力をあげています。

 

大阪狭山市消防本部 消防長 西辻篤治

 

 

 

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