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Hello Firefighter

 

タレント 中谷美紀さん

 

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“患者の立場になって医師を演じています

 

救急車のサイレンが近づいてくる。中谷美紀さんの動きがあわただしくなる。サイレンがとまった。緊張した中谷さんは――。これは日本テレビ系「女医」(月曜後一〇:〇〇)のひとこま。毎回、こんな緊迫感にあふれたシーンが出てくる。

「女医」は、シドニィ・シェルダンの同名小説をドラマ化したもの。一流総合病院に配属された三人の女性研修医が、医療現場の過酷な現実、渦巻く欲望、患者の生と死にほん弄されながらも、一人前の女医になるため厳しい研修を積んでいく。だが、三人には過酷な運命が待ち受けていた。その研修医の一人、宮本有希を中谷さんが演じている。

救急車から、病院の救急処置室に運び込まれた患者。事故で背中がパックリと割れている。もがき苦しむ患者を前に、研修医の有希は立ち往生。そんな研修医たちに担当医の厳しい声が飛ぶ。「医者って頭がいいだけではダメ。状況判断や体力もなければならないと感じました」。これは救急車の救急隊員にも当てはまる言葉。

中谷さんは平成五年「ひとつ屋根の下」(フジテレビ系)でデビュー。「横浜心中」(日本テレビ系)、「長男の嫁2」(TBS系)、「DAYS」(フジテレビ系)、「ケイゾク」(TBS系)など、ドラマに次々と出演した。売れっ子である。「南の島で暮らしたい。仕事の時だけ日本に来る」というのが夢。その夢は、当分実現しそうもない。

「“女医”撮影の前、体調を崩し病院へ行き、女医さんに診てもらいました。勉強になりイメージがふくらみました。患者の立場になって医師を演じています」。重いテーマのドラマ。どうしても暗くなり勝ち。「後半にいくにつれて、さらに重くなります。できるだけ明るく軽快にやるよう心掛けています」。中谷さんは救急医療のほか、安楽死問題にも深い関心を持っている。ドラマの展開と共に、この二つについて自分なりにじっくりと勉強していきたいと話している。

(インタビュー・編集部)

 

 

 

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