日本財団 図書館


そして一緒になってチームとして問題を解決して行こうとすることであり、皆が大切なことをしているのだと思いたいし、何かすることがあったら、それをしたいと思うことでいい気持ちになる。ヘルプをすれば双方が大切だと思うし、まるで家族みたいになってチームだという意識が生じる。お互い信用がなければいけないし、信用することが大事であり、ボランティアが何かをしたい時その事をやってもらい、次にどのようになったのかを確認し、あなたがしないと出来ないという認識の方向性。チームは勝ちたい。ゴールが無いと行けないし、ゴールまで行けると思えるものでなければならない。もちろんミーティングだけで終わるのもあるが、ゴールがあってゴールに近づいていると思えれば良いし、より分かりやすく目に見えるようにする。具体的にはミーティングにおいて民主的に秘密なくオープンな状態でプランとゴールを決めて行く。異なるゴールへの行きかたや違う意見を聞き合って何かを決めてゆく、このプランとゴールに関わることが大事である。

 

あとがき

 

今回アメリカのNOVAの大会に私自身参加することになろうなどとは思ってもいなかったのだが、4半世紀の第25回はたった一度しかないのであり、その25年という数字の重みに私は惹かれて参加した。アメリカの被害者支援はもうはるか先を行くこと20年の差がある。しかしNOVAの関係者は「被害者支援では日本はすぐに我々と肩を並べるだろうし、それを待っている。お互い協力してやって行こう」と話す。NOVAの大会に参加出来る機会が与えられ、それにともなって偶然にも2つのセンターを訪問出来たことは、私個人はもちろん大阪被害者相談室にとっても、又全国被害者支援の今後に大きな影響を与えるよう無駄にすることなく生かしたいと思う。今回のツアーに参加してくださった方々とも日本の被害者支援の現状と今後について、深夜まで熱い議論を交わせたことも滅多にない有意義なものであった。ツアー企画してくださった全国被害者ネットワーク事務局はじめ参加した方々、添乗員やら通訳、挙句はバーテン?までしていただいた水戸の冨田先生には特にお世話になりました。またアメリカでの2つの支援センター訪問の仲介をして頂いたロス在住のURAKAWA氏、予定時間を大幅にオーバーしたにも関わらず快く説明して頂いたLACAAWのYvette Romero氏やLTSCのAyumi Kawata氏にも誌面を借りて感謝申し上げます。

被害者支援に携わる方々にお願いします、少しでも早く被害者の心の傷が癒されるべく、協力して前進して行きましょう。そして又被害者がこれ以上生じない社会になることを切に望むものです。

 

 

 

前ページ   目次へ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION