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A. カウンセリングの基本的意味

 

1] レディネス (準備) は成功への鍵である。

2] その人自身の生活機能があればこそトラウマは生じ、危機後のトラウマを修復させるのはその人自身が持つ潜在的な生活回復能力である。

3] トラウマカウンセリングはこの能力に期待するひとつの努力である。

4] カウンセラーの役割は、被害者自身が自分の気持ちを整理整頓したり、排出したりすることを手伝うことである。

5] 当然何をどのように整理するか、何が必要で何が不必要なものかを被害者の価値観でもって選択する。

6] それと共に客観的必要性の是非を考えられるようにアシストすることも大切である。

(マスローの「自己実現要求」を積極的に期待するカウンセリング)

 

B. 基本的態度

 

1] 私たち(支援者)のゴールは、被害者の方々が自らの体験を語ることができるようにすること、と閉ざされた記憶を引き出すことができるように、アシストすることである。

2] 被害者自身が、何も語れない状態から恐怖映画の中の惨事を語ることができるように、気持ちを変えられるようにすることである。

 

C. 被害者のごく普通の記憶でのポストトラウマカウンセリングの構成

 

1] 被害者から報告を受ける。

2] 個々の激しいトラウマの存在。

3] 引き出すもの-憂鬱、社会後退等。

4] 過度に刺激されたもの-フラッシュバック、悪夢、恐怖体験等。

5] 懐疑的であることの健全さと束縛からの自由-物語ること、意義づけ、統御させる、社会復帰させる。

 

D. 4つの質問の鍵

 

1] いつ悪くなったか?

2] 何を見たか? (聞いた、においを嗅いだ、どんな味、触った感じ) 五感の感触。

3] どのように思ったか (反応したか) ?

4] 結局はあなたへの影響を、どのように考えるか (したいか) ?

 

★感想

心理カウンセリングは主に相手の話を傾聴することにあるのが一般的であるのに対し、被害者へのカウンセリングはもうすこし積極的アプローチを試みることにあるようである。これは被害者の人格がまさに被害そのものによって破壊され、心の統御が出来ない状態によるものでもあるようだ。したがって法律的な事とか病院を薦める事などはもちろん、些細なアドバイスはむしろする必要があるようである。

 

2. Program Management (プログラム マネジメント)

 

★感想

組織維持のために公的資金がかなり補助されているようであるし、また支援活動のソフト面に関してはLACAAWとLTSCのふたつの機関を参考にしてください。

 

3. Law Enforcement and Victim Services (法の執行と被害者サービス)

4. Prosecution and Victim Assistance (検察と被害者援助)

 

 

 

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