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10]東京つぼみの会・千葉つぼみの会・東京なかよし会サマーキャンプ?

平成11年8月20日〜8月27日 霊山トレーニングセンター

(日程表、感想文を第2部に収載)

 

キャンプの成果について:キャンプ長

キャンパーとして、小学校低学年から高校生まで参加するキャンプであるので、それぞれの年齢に応じた感想(別紙)と医療的な効果(別紙)が得られた。

また別紙報告のように、ボランティアスタッフにおいても得るものが多くある。我々医師にとっては、若い者にとっては、稀な疾患患者を多数経験することができ、20年以上参加している筆者も新たな発見があった。

そして何より、援助して下さっている方々にお見せしたいのは、最期の夜の少年、少女達とその子供達を見守る人達の眼に光るものである。

小児糖尿病サマーキャンプの効果について−看護の視点から:看護スッタフ

 

1. 小児糖尿病サマーキャンプにおける看護の役割

以下の役割を、医師・生活スタッフ・栄養スタッフらと共に行う。

・糖尿病教育に協力する

インスリン注射や血糖測定等の手技の獲得や、低血糖の自覚と対処方法、運動と食事、血糖値の関係の理解など、生活の中で療養行動の技術や知識を獲得するのを助ける。療養行動に対する患児の気持ちを尊重し、子どもの自主性、積極性を育てていく。

教育効果を個別にアセスメントし、記録にまとめる。

・健康管理、安全管理

低血糖の予防と対処、けがや事故の予防と対処。風邪症状や下痢、便秘、疲労等に対する早期の対応。

キャンプ中の子どものストレスがたまらないように調整する。

・こどもと交流を深める。また、子ども同士の交流が深められるように関わる。

 

2. 1999年度看護スタッフの参加状況

看護婦---1日8〜10名、のべ18名(養護教諭1名、薬剤師1名を含む)

看護学生---7名(看護学校4名、教育学部養護教諭課程3名)

 

3. 1999年度サマーキャンプにおける効果

・インスリン注射部位の拡大は、年少者や初回参加者を中心に47名中、19名(40.0%)にみられた。また、血糖測定の穿刺部位の拡大も8名(17.0%)にみられた。これらは、入院中や外来時に医療者が指導したり、親が促したのでは拡大しないことも多い。キャンプで同じ年代の患児が実際に行っている様子をみたり、年上の患児が自分に行いながら指導してくれることで、「自分もできそう」「やってみよう」という気持ちになる患児は多いと考えられる。また、看護スタッフにとっても、個別に指導に関わることができ、子どもに合わせた具体的な目標を子どもと共有しながら指導することができる利点があった。

 

 

 

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