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写真2 有機農業の実践例 奧出雲ワイン工場 そばに葡萄園がある(木次町)

 

4. 雲南広域連合の成立

 

平成9年(1997)2月、「雲南地域振興協議会」を解散し、あらたな推進機関として「雲南広域振興協議会」が設立され、4月にはその事務局を開設し、事業を開始している。

ちなみに、この雲南地域の西に接する邑智郡では郡内7町村による邑智郡振興協議会が設立され、過疎対策として『悠邑ふるさと構想―「自然と人と文化の共生する夢郷土」の創生をめざして』が策定された。平成4年(1992)正月のことである。また雲南地域の東南端に位置する横田町もその一員である「中国山地県境市町村連絡協議会」が、一般に「県境サミット」と称されているように、県境をこえる4県(鳥取・島根・岡山・広島県)16市町村が協議会をつくっている。この方は平成5年(1993)8月に立ち上がり、翌年から本格的な活動に入っている(平成11年度報告書参照)。雲南地域の広域化志向も、そうした近隣の動きと無関係ではなかったろう。しかしこう見てくると「邑智ふるさと構想」「雲南広域振興協議会」(雲南広域連合)「県境サミット」と、中国地方中間部にもっとも典型的な広域化の動きがあったことが分かるが、それだけシビアな状況であったということでもあろう。

話を「雲南広域振興協議会」に戻す。この事業の推進に当っては、関係者の会議はもとより、啓発のためのシンポジウムや講習会などもたびたび開いているが、ケーブルTVも大いに活用している。しかし町村間に温度差があり―これはどの広域連合においても聞かされた声であったが―共通理解に達するには時間を要したという。ともあれ協議会によって策定された「ゆうきの里 雲南」事業の基本計画はこの年(平成9年度)から平成18年度までの10年間を期間とし、そのうちの重点施策については平成13年度までの5年間に着手すべきものとしている。

 

 

 

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