<自然体感型ふれあい文化施設(ステージ)の整備>
ここで言うステージは、いわゆる舞台などのステージのことではない。各市町村に整備される6つの地域活性化拠点のことをいい、各ステージは地域性のあるそれぞれのテーマを通して、地域住民が集まる施設である。その集まりは、市町村や圏域の範囲で閉じることなく、外部の人にも開かれる。交流と滞在を促す受け皿、にぎわいの核となる場として、また大地の芸術祭の作品の舞台として、各市町村の特性と機能分担に対応した地域文化の発信基地として美しいステージを整備し、有機的なネットワークの形成を図る。ステージは「自然体感型ふれあい文化施設」とも呼ばれる。
ステージの目的としては、1]コミュニティの核となる、2]交流人口を受け入れるにぎわいの核となる、3]今後の整備のモデル事業となる、4]将来の地域を担う人材を育成する場となる、5]広域連携の原動力となる、6]地域資源を集約した地域振興の拠点となる、などが挙げられる。
各ステージのテーマは次の通り。(写真2〜7)
十日町ステージ〜越後妻有の市
川西ステージ〜農と歴史のテラス
津南ステージ〜縄文と遊ぶ
中里ステージ〜信濃川物語
松代ステージ〜雪国農耕文化村
松之山ステージ〜森の学校
各ステージでは、それぞれの特性を生かしたテーマのもとに、住民参加によるプログラムとして、「自然の素材を使った創作活動」、「荒れてしまった里山や森の復元」、「エコロジカルな生活の実践とそのための技術の研究」、「大地とのふれあいとしての遊び・パフォーマンス」などが行われる。
<交流の道(花の道)>
住民自らが妻有郷の道を美しい花で飾る「花の道運動」に広域全体で取り組み、ステージ相互を連結する沿道の景観づくり、圏域のイメージアップを図る。圏域は762km2に及ぶ広大な面積を有し、6市町村をめぐる幹線道路は約200kmに及ぶ。圏域外、各ステージや施設、観光資源を有機的に結ぶ、回遊性を持たせるための交流の道を整備することで、広域プロジェクトのメリットと発信性を強化し、併せて景観・環境整備を促進する。地域の沿道に住民参加でみんなが花を植え圏域をつなぐ交流ネットワークをつくる。