【音をデジタル化すると何ができるのか】
置き換えればワープロ(パソコン)の作業と同じこと。
削除、コピー、検索等(MDとアナログテープではそこが違う)が簡単にできてしまう。
DSPチップという素子により、ピッチ、コンプレッサー、イコライザー、時間軸等が操作できるメリットがある。
デジタルミキサーについてFBSR会技術研修会でディスカッションしてみたが、デジタル卓はアナログ卓の代わりにはならないのではないかという意見が出た。
デジタルのメディア(DAT等)が出てきた時のように、別物としてとらえる方がよいのでは?
ディレイ等が使えるのはメリットがあるが、SN比等はアナログ卓と比較しても差程優れているとは思えない。
ホール等に於いて、設定の記憶・再現に関しての機能は、毎日催し物が変わる場所にはあまりメリットがない。
ディレイがかけられる機能は大いに有効である。
ハース効果(同じ信号が時間差を伴って到達した場合、先に届いたほうに音像が定位する)を活用し、音量・定位の調整を行う。
例1 演壇のマィク(生声)を基準として各スピーカーのディレィを決めていき、音像の定位を決める。
例2 セリフ集音用のマイクを使用した場合、そのまま拡声したのでは、いかにもPAしていますという感じになるが、各々のマイクに定位のディレイをかけてやれば音量はそのままで、いやらしくない拡声ができる。
《MD再生》
参考までに30年前に使用していた音を聞いていただく(素材はオープンで残っていた)
舞台で使用されるのを前提で録音された物なので、こういったホールで再生すると良く聞こえると思う。30年前だけれども、今聞いてもすばらしい内容である。