○エフェクトプロジェクション
舞台床面、サスペンション、シーリング、またエフェクトプロジェクションルームで使われる。最近ではパニプロジェクションが登場し、照明効果として舞台全面にスライド投影をする。
○ムービングライト
DMX512の信号により自在な照明効果を演出する。
2) 今後どのような機材が増えてくるのか?そしてそれをどう活用するのか?
○エリプソイダルスポットライト
照射距離と投光円径によりレンズ径を選択して使用する固定ビーム角型と複数のレンズを使用して照射ビーム角の範囲で使用するズーム型とに分けることができる。
古くからヨーロッパの劇場では固定ビーム型のエリプソイダルスポットライトが使用されていたが、最近では機材の増加を避けるためにズーム型に移行している。
ズーム型のエリプソイダルスポットライトを使用すると、平凸レンズの灯体で投光円径の輪郭をシャープに、フレネルレンズの灯体で投光円径の輪郭をぼかすという機能をそれ1台で可能となる。最近では日本の多くの照明プランナーもこの点に着目しており、プランの中でのエリプソイダルスポットライトの使用数が増えてきている。新国立劇場では前明かり(フロント、シーリング等)の灯体の全てがこのエリプソイダルスポットライトのズーム型になっている。新設の劇場でもこのエリプソイダルスポットライトを前明かりに設置するところが増えてきている。
エリプソイダルスポットライトの特性として、ゴボ(種板)を使用することによりエフェクトマシーンとしても使える。そのゴボも現在では種類が豊富になり、デザイナーズパターンを始め、それに濃淡をつけるガラス製のパターンも出てきている。さらにゴボローテイタを使用することにより、そのゴボを回転させることも可能である。またアニメーションディスクを装着して、さざ波、炎等の照明効果を得ることができる。現在では3000種類からのゴボパターンがあり、パソコン上でどんなパターンがどういう効果をもたらすかシュミレーションできるソフトも発売される予定があるらしい。
3) 会館における持込機材の管理
○放電灯照明器具について
放電灯照明器具は定格一次電圧が100V〜300V、定格周波数が50Hzまたは60Hzのもので、交流電路に使用するものに限り、適用放電管の定格消費電力の合計が500Wより大きい物で、それ以下の物は甲種電気用品が適用される。(この甲種電気用品の認定マークの無い500W以下の放電灯照明器具は使用を禁じられている。また電気用品取締法は2000年4月に電気安全法に切り替わり、甲種電気用品は特定用品にかわり、ある品目だけが甲種電気用品と残るようになる。これに伴い製造業者および輸入業者は全面的にこの用品について責任をとらなければならない。また使用者側もちゃんとした使用を求める規定になっており、罰則もある。)