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(2) 講義・研修

 

講演

 

最近の音響技術に要求されるもの

 

日本PA技術者協議会 理事

(株)サウンドクラフト 会長 八幡泰彦

 

平成11年度関東甲信越静地区公立文化施設協議会

 

技術研修会 テーマ

 

最近の音響技術に要求されるもの

 

劇場など文化施設において上演される様々なレパートリーと、それぞれに対応するするために「音響技術」「音響技術者」はどのように参加し支援するべきか。

今後の技術開発の動向を踏まえて考える。

 

公立文化施設の特徴

公立文化施設の運用の状況からは自主事業と貸し館とに大まかに分けることが出来るが、我が国の諸事情から見るなら貸し館の頻度は高い傾向にある。

自主事業の場合、技術レベルは自己開発によって維持啓発は可能であるが、「貸し館」の場合上演レパートリーの要求するレベルはまちまちである。

 

会館、ホールの使命は各レパートリーをより良く結果させる所にあるので、上演演目を検証しながら音響の立場で検討を計りたい。

 

1 音響技術の場面。

舞台での音響技術は大別して二つに分かれる。

一つは会館施設側として設備の性能の維持であり、一つはスタッフとしてレパートリーを成功させる側に立つことである。

 

前者は電気音響設備を安全快適に利用させ、性能の範囲内で充分な成果を挙げさせる事であり、また緊急時の際の協同体制を確認させることである。

 

チェックポイントととしては次の点が考えられる。(別図参照 図-1)

1) 設置場所

A 給受電ボックス

B 操作位置 ミキサーの設置場所

C スピーカーの設置場所

 

1-Aに就いては、音響専用電源を設定している会館が増えているので会館の事情に合わせて、アースも共に対応対処するように指導する。

 

1-Bに就いては、安全を念頭に置き、電源の取り口、舞台へのコードの張り廻し、観客に対する配慮など、会館独自の事情を納得させながら指導する。

 

1-C 緞帳まえに設置する場合、スピーカーの置き台、置き位置(観客に対しての距離)転倒防止に対しての充分な施策、近傍にアンプを置いたときの操作、配線の状態に対する監視。

 

 

 

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