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<講義の記録>

 

1. 研修会 平成11年度東北地区公立文化施設連絡協議会技術研修会

2. 期間 平成11年9月16日(木)〜9月17日(金)

3. 場所 青森県むつ市「下北文化会館」

 

I 講議題 「美術の中の光」

講師 宮城教育大学 教授 高山登氏

講義 配布資料の他、OHP、スライド映写機を使用

 

【要旨】

私は、照明部門の技術者ではないが、1970年代頃から舞踊、オペラ等の美術をプランニングしたり、時々依頼を受けて舞台装置を作ったり照明のプランニングを行っている。

今日は「美術の中の光」というテーマでお話をするが、最初に美術の歴史について話し、次に資料に基づいた説明をしたい。

 

1. 美術の歴史

美術は東洋・西洋に係わらず光というものと大きく関わっている。

演劇など今の照明は、西洋型の照明であって、歌舞伎の場合も電気を使っている。

それでは自然光をどのように取り入れるか。夕焼けの色が様々に変わるように、ここでは具体的に光という物を美術の中にどのように取り入れていったか、どういうふうに考えられていったかを簡単に取り上げてみたい。

自然の光り、特に太陽の光によってできる光と陰、月の光によってできる光と陰、我々が肉眼でみていた光はどのように考えられ、使われたかを考えてみたい。

昔は舞台でも同じように光の使い方で演出していた。ヨーロッパではキリストをはじめとして闇の中に色があると考えられた。具体的には、神の光を象徴するものとしての金箔や教会のステンドグラス光の帯色彩などを、演出効果のために自然光を使ったと考えられる。そして、遠近法、実測と物の長さを測るために光が大いに重要であった。

 

(1) 今は光がどのように映るか。

※絵画パネルで提示しながら、光と陰についての説明をする。

17世紀は、光と陰を用い舞台照明についてどのように考えていたのか。

 

 

 

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