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第3章 移動高齢者の身体・健康状態

 

第1節 主観的健康度

 

表3-1-1に、転入者、転出者、区内転居者の別にみた主観的健康度の分布を示した。いずれの者も「普通」と答えた者の割合が3〜4割、「あまり良くない」が2〜3割、「良い」あるいは「まあ良い」が約3割であった。

 

表3-1-1 主観的健康度

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表3-1-2、表3-1-3に、各属性別に主観的健康度の得点を転入者、転出者、区内転居者別に比較した結果を示した。主観的健康度の得点は「良くない」から「良い」までの5段階に0〜4点を配点したものとした。属性との関連では、いずれの者も男性、年齢の低い者、仕事のある者、傷病をもたない者、居住移動後に日常的な介護をしてくれる何らかの人がいる者、移動前や移動後に外来通院や福祉サービス利用をしていない者、移動前や移動後に趣味・学習活動に参加している者、健康を移動理由としていない者の方が主観的健康度の得点が高かった。

主観的健康度の得点を転入者、転出者、区内転居者別に比較すると、対象者全体では、転入者1.91点、転出者2.08点、区内転居者1.89点で、転出者の得点が高かった。属性別にみると、男性、65〜69歳、前期高齢者(65〜74歳)、配偶者のいる者、何らかの傷病を有する者、心臓病、脳出血・脳梗塞など、呼吸器疾患、胃腸病、糖尿病、外傷・骨折をもたない者、移動前や移動後に介護者がいない者、移動後に通院していない者、移動前や移動後に福祉サービスを利用していない者、移動後に趣味・学習活動に参加していない者、健康を移動理由としていない者で、全体と同様に転出者の主観的健康度の得点が高かった。以上の結果から、転出者は他の者と比較して主観的に健康であると認識している傾向があり、特に健康状態が比較的良好である者でその傾向が強いことが示された。

 

 

 

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