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それがよく分かったんですけど、今ちょうど西ティモールとの境目に近いエルメナの上の方ですから、かなり荒らされていると思います。ちょうどコーヒーというのは、大きな木の下木として生えるコーヒーが一番いいんです。しかも、斜面がいいんです。水の流れがいいようなところ。本当に適地なんです。コーヒー豆も一番いい。昔、世界一って言われていたんです。

日本も戦前は行っていたんです。日ポ合弁会社という日本とポルトガルの合弁会社があって、それから、海の方に魚が捕れるから、南洋興発という会社も行っていたぐらいですから。みんな、いまは食べるよりもまず独立したいです。祖国を持ちたいと思っちゃうだろうと思います。それからですよ。3、4年はかかる。みんな文盲が多いですから、学校はあまり勉強させていないから。そこから始めないといけないけど、文盲といっても中国なんか奥地に入ったら、もっとすごいからね。僕はそれは心配していないです。

C 国際通貨基金のCと申します。

われわれは、国連の末端機関として、今から独立までのトランジションの仕事をお手伝いせよと言われておりまして、現にわれわれの仲間も10人ばかり行っておりますし、東京からも一人行きまして、まさに今仕事が始まる。そういう意味で、われわれもあまり知らないので、きょうここで勉強させていただこうと思って来たわけでございます。

今、先生のお話を聞きまして、ティモールの方は、まずポルトガルから独立したい。インドネシアの一部ではなくて、インドネシアとしての一体感を持てない。だから、自分たちの国を持ちたいという気持ちであるというお話を聞いた。さらに、そういうのを認めるのが人間の尊厳を認めることであり、そういう流れだ。そこで私はお話を聞きながら一生懸命考えておりました。ティモールのような所は、世界に方々あるんでございますね。

今、インドネシア国内でもおっしゃいましたアチェもございますし、イリアンジアもございます。それから中国でもチベットがございますし、南太平洋ではパプアニューギニアのブーゲンビルは独立運動をやっていますし、そういうところで、一つの考えによれば、そういうところは住民投票をやって、その住民投票の総意があればどんどん独立をしていく、それを国際社会も認め、助けていくという考えがあると思うんですが、東ティモールは、そういうところとは違うというふうにお考えですか。あるいは、他の地方のそういう独立運動をどういうふうにお考えになりますか。

 

 

 

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