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司会 皆様、本日はお忙しい中、また、あいにくの雨模様にもかかわらず、第18回アフタヌーン・セミナーにお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。本日は、東京東ティモール協会代表でいらっしゃいます、貴島正道さんを講師にお迎えいたしまして、「東ティモール問題〜その過去と未来、そして世界と日本〜」というテーマでお話しいただきます。

貴島さんは、戦後これまで半世紀以上にわたりまして、東ティモールの独立問題に携わっていらっしゃいます。本日は、まず貴島さんより、40分から50分ほどお話をいただきました後、40分ほど質疑応答の時間をとらせていただきたいと思っております。3時ごろの終了を予定いたしております。その後、別室にてコーヒーの御用意をさせていただいておりますので、お時間のある方は、ぜひそちらにも御参加いただきまして、貴島さんと御歓談いただければと思っております。それでは、貴島さんよろしくお願いいたします。

 

2. 講師報告

 

貴島 貴島です。初めてでない人もいらっしゃいますが、初めまして。東ティモール協会代表になったんですが、68年のフランスの革命のときの有名な言葉に「何とかの代表というのは大体いんちきだ」というのがあります。一人は一人しか代表ができない。だから、僕の場合も大体、代表というのは名前だけです。ただ長くやっているということは間違いない。初めてからもう20年近くになると思います。

こういうところで話をするとき、どれだけその問題について共通の理解があるかどうか、なかなか難しいんです。余計なことをしゃべって「そんなこと知っているよ」と言われるのか、「もっとあそこを詳しく」とか、非常に難しいんですが、適当にやってみます。

東ティモール問題、きょうは、新聞記者の方もおられると思うんですが、国家として、住民投票で国家が独立したというのは、世界史で初めてじゃないですか。地方自治体とかではありますけど、一つの国家が住民投票で独立するというのはないんじゃないかと思います。僕の知識が薄いのかもしれませんが、多分そうだと思います。それぐらいすごいことだと思うんですが、新聞はそういうところをあまり取り上げないみたいです。

僕は、20世紀というのはすべての植民地が独立する世紀だというふうに考えています。

 

 

 

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