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司会 お待たせしました。時間となりましたので、第13回アフタヌーンセミナーを始めさせていただきます。

今日は米国の外交問題評議会アジア安全保障研究員の長島昭久さんを講師にお迎えしまして、「日本は何を目指しているのか : 日本の安全保障を考える」というテーマで講演をしていただきます。長島さんの経歴を簡単にご紹介させていただきますと、慶應義塾大学大学院博士課程在学中に衆議院議員の公設秘書に転じられて、その後米国のジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院を修了されまして、現在は米国の外交問題評議会アジア安全保障研究員としてご活躍中です。

1997年には、読売論壇新人賞の最優秀賞を受賞されておられます。それでは40分ほど長島さんの方からご講演をいただきまして、その後4時半ぐらいまで質疑の時間をとりますので、皆様よろしくお願いいたします。それでは長島さんよろしくお願いいたします。

 

2. 講師報告

 

長島 ご紹介いただきました長島でございます。冷や汗をたくさんかくかと思いますので、上着を脱がせていただきます。(笑) 今日はマスコミの方も随分お見えになっておられて、ワシントン時代お世話になった方もいらっしゃって少し緊張しております。

ところで、ワシントンに5年ぐらいおりますと、やはり何か日本に対して一言物申したくなるものです。とりわけ安全保障政策については、やはり日本から政治家を含めていろいろな方がワシントンを訪れてくるんですが、彼らの議論の質の差というものを痛感させられて、非常に深刻になることがよくあるんです。特に日本の政治家とワシントンのシンクタンクにいる元米政府高官や専門家たちとの議論などは本当に雲泥の差というか、天と地の差というか、非常に深刻です。

ところで、私が今回日本に参りましたのは、外交問題評議会の朝鮮半島問題を研究しているプロジェクト・チームの一員として、日本で専門家の方たちと意見交換をするためです。こちら側は、元国務次官補だったモートン・アブラモウィッツ、前の駐韓大使だったジェイムズ・レイニー、ブッシュ政権の国務次官だったアーノルド・カンター、それからNSCの上級部長だったダグラス・パール、日本でもお馴染みのロバート・マニング、それから日米のガイドラインの策定で中心的役割を演じたマイケル・グリーンといった人たちと一緒に参りまして、防衛庁、外務省、それから地域の専門家、あるいは安全保障の専門家、そして国会議員と議論する場がありました。

 

 

 

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