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上野 ということは、今の公共投資でもらう金でなくて、ということですか。

A つまり、予算の中に組み込んでしまいますと役人が配りますから、おもねるわけですよね。本当の評価をするわけがないですね。要するに、100点満点の評価をしないと次に発注がきませんから。それは今の日本のシンクタンクでも実際あることです。ですから、むしろ一足飛びかもしれませんけれども、ウォッチドックのNPOに市民が寄附をし、その分タックスリダクションするということで、国のお金をいじるのと同価値になるはずですから、その方がむしろ早いと思います。

上野 でも、それは可能ですか。

A タックスリダクションは政治家がお決めになりますから。

上野 わかりました。それはやはり政治過程の問題ですね。

A 政治家の方が法律を変えればその日からそうなります。その日は近いと思います。今、もう世の中の規範が大きく変わっていますから、来年にでも僕はできると思います。

それから、質問なのですけれども、日本の教育のどこを具体的に変えたらよろしいでしょうか。つまり、大学なのか中学校なのか、小学校なのかというレベルで。全部いけないのだと思いますけれども、特にどこがいけないのか。どこから変えれば早く変わるのでしょうか。

上野 文部省が手を引くことだと思いますね。ただ、じゃあどこがやれるか。地方自治体がやれるか。地方自治体の教育委員会がやれるか。でも、それもやはりやってみなくてはいけない。「文部省、手を離してください」と言うことが最初ではないかと思います。地方自治体が自分たちが教育をやりますと失敗ももちろんあるけれども、そこからです。そこでやってみるといいのではないでしょうか。

私がよく聞く話で、友達及びその子供たちの状況から見ると、教師が非常に大変みたいですね。教師自体がコントロールできないというか、自分自身が何をやっているのかわからなくなっているという状況の中では、教師の養成自体もものすごく問題なのでしょう。私も本当にそこはわかりません。いろいろとやってみたらと思うのですが。

B アメリカでは学校において先生と親が言う教育や生活指導が異なる場合には、「私の言うことではなく、あなたのお父さんやお母さんの言うことを信じなさい」と必ず先生が断るというふうにある報道番組で言っていたのですが、そうなのでしょうか。

 

 

 

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