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そこで、共和党は94年の革命に続いて、ワシントンにやってきていろいろなことをやりたいと思っておりました。いろんな夢をもっており、全部成功したわけではありませんが、このことは革命の始まりであったと考えております。我々の観点から申し上げますと、フランクリン・ルーズベルト大統領時代、第2次世界大戦以来ずっと1つのトレンドがありました。連邦政府が右肩上がりでずっと大きくなり続けたということであります。増税がどんどん続き、規制も増え、国民の声が小さくなっていったのです。ですから、94年に我々はこの傾向に歯止めを掛けることにチャレンジしました。連邦政府がそれ以上力をつけるのはよくないと考えました。

個人が連邦政府のコントロール、支配下から解き放たれるときに、より働くことができると我々は考えています。なぜかと言いますと、自分のやったことはきっと自分にはね返ってくるということが見えてくるからです。このようなインセンティブは重要だと思います。もちろん社会的セーフティーネットが必要であるということも心得ております。自分の面倒を見ることができない人の面倒を、政府が見なければいけないというのは分かっております。医療保険、社会保障が必要だというのも分かっております。日本はこの点では明らかにうまくいっている。我々アメリカはまだ改善の余地を残しております。しかし、それと同時にアメリカ人のクリエーティビティ(創造力)とその天賦の才能は、個人の努力や精神に根差すものだと思っております。アメリカの研究機関に行きますと研究員は自由にいろいろな研究ができるようになっています。また積極的に冒険的ないろいろなプロジェクトにも投資ができるようになっている。この点については、アメリカは非常に成功していると自負できます。

ですから我々共和党の考え方、我々の哲学が、いうなれば本当のアメリカン・ウェイ(アメリカ流のやり方)であると思っています。個人のイニシアチブ、個人のクリエーティビティを尊重するということです。必要なことは勤勉さ、そして規律正しさ、そして家族の支援や犠牲とともに頑張るということだと思います。これは日本から我々アメリカ人が学ぶべきことだと私は思っております。

もう1つ申し上げますと、アメリカの世論調査を見ますと、来年の選挙戦では共和党の大統領が選出され、また上、下両院も共和党の支配が継続するというようなことが一部示唆されております。

 

 

 

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