司会者 大きな問題ですけれど、何かコメントがあったら最後に。
G ちょっと一言いいですか。僕らが政治的な側面から国際関係をみてきて、本当に印象のレベルなのですが、IMFの国に対する関与の仕方というのは、非常にエコノミックな関与の仕方と政治的な関与の仕方とが恐らくあって、違うのだろうと思うんですね。僕らがずっとみてきた、政治記者レベルの頭でみてきた、国際機関の政治的なやり方での関与の仕方とIMFとは違うような気がするんですね。
B Fさんがおっしゃったような問題があるからこそ、多国籍のマルチラテラルな政治マーテアルがフレームワークに乗せようと、そうして中立的なIMFや世銀がアドバイスをすれば、Fさんがおっしゃったようなアメリカを背負ってくる人とか、日本を背負ってくる人がアドバイスをするのと違って、その国のために本当に考えるでしょうということで、そもそもできているわけですよね。
それが、ここに書かれていない底流にある。アジアに行っても、本当に心が打ち解けないと話さないように、やっぱり今回IMFがアジアに対して突き付けたのは、あれは何だ、ウォールストリートの利害を代弁したんじゃないかというモヤモヤっとしたものがずっと広がっているわけです。だから、そこはかなり問題だと思いますけれどもね。そうすると、人を出すといってもアメリカ人を出したのでは同じことになるわけですよ。
E アメリカ人が行っても同じことになるんですか。
B 同じことになりますよ。
E アメリカの大学の教育を受けた人でも。
B 教育するということと洗脳するということは違うと思うんですよ。アメリカのKCGの教育っていうのはそんなに画一的なものではなくて。
E 頭の中身より国籍が大事だということですか。その議論でいえば。
B 違う、違う。アメリカは学歴も国籍も関係ないと思うんですよ。いい経済学と悪い経済学があるだけで。
E それだったらいいアメリカ人だって、いい経済学を奉じていればよいじゃないですか。