(5) 演題:「健やかな海を未来に手渡すために〜ゴミが語る人類と未来〜」
講師:クリーンアップ全国事務局 小島あずさ氏
司会 皆様大変お待たせいたしました。ただいまから海事講演会〜海と船の環境を考える〜、本日は「健やかな海を未来に手渡すために〜ゴミが語る人類の未来〜」ということで、クリーンアップ全国事務局の小島あずささんによります講演会を開催いたします。私は本日の司会をやらせていただきます、船の科学館学芸課の清水と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日の講演会を始める前に小島さんと打ち合わせをしたのですが、「小島さん、ゴミと海の関係について、いつごろそういうふうになったのですか」と聞いたら「気がついたらそうなっていて、自分でもはっきりわからないんです」とお話ししていらっしゃいました。いまでは、このレジュメのほうに書いてありますとおり、環境庁の環境カウンセラーということで活躍されていまして、全国の海岸を中心に歩き回られているということです。
短い時間ではありますが、われわれの生活に密接に関係しているゴミ、海についてのお話を聞いていただければと思います。それでは小島さん、どうぞよろしくお願いいたします。皆様、拍手でお迎えください。
小島 はじめまして。いまご紹介いただきました小島です。今日は1時間という限られた時間ですけれども、スライドを持ってきていますのでそれを見ていただきながら、私たちにいろいろなものを恵んでくれている海がいまどういう状況にあるのかということを、ふだんの私たちの暮らしとゴミという視点から一緒に考えていきたいと思います。
最初に簡単に自己紹介を1分ぐらいして、そのあとすぐスライドをお見せします。いま清水さんが、私がどうして、いつごろからゴミを拾っているのかと聞いたところ、気がついたらそうなっていたというエピソードをお話しくださいましたけれども、実際にクリーンアップ全国事務局というNGOをつくって、組織的な活動をしているのは10年前からです。
その前に犬の散歩をしながら、町を歩いてゴミを拾っていたころを含めると、私のゴミ拾い歴はもう十五、六年ぐらいになります。別にゴミが好きで拾っているわけではなく、ゴミのないきれいな海が好きで、ないほうが気持ちがいいなと思って拾っているうちに、いつの間にか全国の同じような気持ちの仲間と一緒にこういった活動をするようになりました。