ところがもう一度言いますが、サンフランシスコ湾は1962年を契機に、湾はかけがえのない天然資源という位置付けをしました。それは何かというと、地球上の人間が生きていく上には食糧が必要です。その食糧として、われわれはまだ天然資源を食べています。
海の中は弱肉強食と言いましたが、われわれもそういうものを食べているはずです。それを忘れてはならない。彼らは、サンフランシスコ湾が将来はカリフォルニア全州だけではなく、アメリカあるいは全世界に対して貢献をするだろうと言っています。
もう一つは、産業を起こす一番いい場所です。河口域の浅瀬、沿海域の浅瀬を埋め立てると、貿易をするには水際ですからコストが安く仕事ができる。そういうことでどんどん圧力がかかってきたのですが、いまは回っていく、持続可能な人間生活、産業ということが提唱されています。要は分をわきまえる。われわれが活発に何かをしようとすると、どうしても地球資源を食っていくわけですが、これが有限であるということがわかってしまった。
そして火星に行っても、水星に行ってもそういう資源がないこともわかってしまった。宇宙でもあまり生活できない。まだ子供もつくっていないのですから。無重力ですから骨粗鬆症になってしまいますが、そういうものも解決されていない。ですから、地球を大事に使おうという話です。
今日はもう時間が来ましたけれども、話がまとまりませんでした。でも、これはすごくいいビデオです。まとまってよくできています。これを機会に、船橋の三番瀬にも訪れていただいて、東京湾にも関心を寄せていただく。
最後になりますが、東京湾はオープンスペースです。東京にはたくさんの人口がいます。でも、これが窒息しないのは、ここが風の道だということです。季節風は、夏は南から、冬は北から吹きます。一番北風が強いのは荒川河口です。ちょうどあそこはオープンスペースになっている。風が通るから、われわれはまだ窒息しないでいて、まだヒートアイランドにならずに済んでいます。もう時間が来ました。どうもありがとうございました。(拍手)
司会 どうもありがとうございました。何かこの三番瀬について、干潟について、ぜひこの機会に大野さんに聞いてみたいという方がいらっしゃいましたら、どうぞお手を挙げてください。
質問 先生、お話しありがとうございました。興味があって聞かせていただきました。このビデオを見せていただいて、先生はTBSの方が来て撮ったという話でしたが、これは製作、著作がテレビ朝日になっています。一応正確にしていただいたほうがいいのではありませんか。