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表6 平等化捕助金算出の際の県毎税率(lansvisa skattesatser)(%)

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1)SFS 1997:1181.より

2)SFS 1998:1528.より

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3-1. 今世紀初頭から1940年代の税制−近代的税制度の整備

 

今世紀初頭から1940年代にかけて、スウェーデンの社会経済構造は大きく変化した。農業以外の産業従事者−いわゆる労働者層−が、増加したのである。この労働者層の台頭により、一連の社会政策が要求されるようになった。社会政策整備のためには、それを支える税基盤が必要とされた。こうして、公共団体の税収入は前世紀の関税やアルコール税・砂糖税などを中心とした時代から、直接税中心の時代へと移行していった。地方税に関しては、1862年の地方自治令によってすでに規定されていたが、近代的税制度は1902年になって初めて登場した。国直接税(累進課税)、税申告制度が導入されたのである。1910年には累進課税がさらに強化され、資産に対しても所得税が課されるようになった。第一次、第二次世界大戦中−スウェーデンは参戦国ではなかったが−、増税が進み、特に直接税が強化されていった。1930年から40年までの税金収入の対GDP比を見てみると、国所得税が2.3パーセントから5.4パーセントヘ、地方税が3.3パーセントから4.0パーセントヘ、間接税が3.7パーセントから5.4パーセントへ、企業税が1.1パーセントから2.0パーセントへと増加した。(文献4])国所得税の増加が著しい。

 

 

 

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