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6]水道・下水−地理的条件、過疎状況

7]道路−交通密度と気候による道路の消耗度

8]建築費用−再投資の必要性と地域による建築費の差異から算出する建築費

9]暖房費用−市のエネルギー消費量に基づくエネルギーインデックス

10]冷寒地補助−冷寒地でより必要とされる費用(1993年までに支払われた冷寒地補助を元に算出)

11]過疎地特別費用−人口密度、人口(量)、人口の密な地域の度合い

12]人口減少状況−過去10年間の人口減少度

13]失業対策状況−過去5年間の16歳から64歳までの失業率

14]脆弱人口−市の中心から半径30キロメートルと半径90キロメートル以内の人口

15]大衆交通(県との共同事業)−過疎の状況、人口量、労働市場が散在しているか一極集中か、フェリー通勤圏内の島数

(*個人・家族福祉に含まれるのは、社会扶助、アルコール・麻薬中毒者対策、難民対策、児童・青年問題対策などである。難民対策に関しては、平等化補助金外で国からの補助があるため、費用平等化には加算されていない。)

なお、項目1]〜5]および12]、13]は毎年、最新資料にもとづく要素によって算出しなおされる。

<費用平等化算出の各項目と要素/県(項目−要素)>

1]保健医療−人口の不健康度、過疎状況

2]大学教育−県・大学教育の年毎の全定員数を元に算出

3]冷寒地補助−市の冷寒地補助参照

4]大衆交通(市と共同事業)−市の大衆交通参照。なお、県/市への大衆交通補助金は国から5分5分に分配されるが、この分配後、当該県と市で実際の費用に基づいて再分配される。

このような項目別に算出される費用平等化制度によって、それぞれの項目に関して自治体の費用必要度を汲み取ることができる。また、人口の変化などによる費用の変化にも順応に対応できる。国と自治体の業務分担に変更が生じた場合にも、順応に対応できるという利点がある。しかし、一方でこうした平等化補助金の算出は、多くの項目別要素があり、複雑であるという欠点もある。

 

3. 税金制度の歴史・概要

 

公共部門の歳入を支えるのは、第一に税金である。税金制度は時代の要請に応じて、その都度変革を繰り返している。ここでは、現在の税金制度についてより深く理解するために、今世紀の税制改革を取り上げ、公共部門の歳入がどのように変化したかを概観しよう。

 

 

 

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