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図8 市歳入内訳推移

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出所 SCB,Kommunernas finanser 各年版(1982〜1995年)から抽出作成。

 

2-1. 1993年・国庫補助金制度改革

 

国庫補助金には、国が市の特別業務を強化するために用いる使途指定特別補助金と、自治体の財政を使途指定せずにバックアップする包括補助金がある。また補助金制度は、自治体間の財政規模を平等化するのにも重要な機能も果たしている。

現行・補助金制度を説明する前に、最近の補助金制度の重要な改革として1993年の国庫補助金制度改革について概説する必要があるだろう。

1993年の補助金制度改革は、それまでの補助金制度の路線を大きく変更する改革となった。この改革の概要は、使途指定補助金を大幅に廃止し、これに代わって自治体の財政規模を平等化する補助金を強化することであった。この改革の結果、地方自治体の歳入に占める使途指定補助金と包括補助金(主に平等化補助金)の比率は逆転した。同時に、この改革によって国から自治体への補助金額が減少した。すなわち、この改革は自治体の支出抑制も意図している。

この改革によって、自治体は業務執行に関し、より大きな裁量権を与えられることになった。また、規模としては小さくなったが、使途指定補助金は、自治体の一定業務を発展促進するために活用されており、依然として重要な役割を果たしている。

 

2-2. 現行・平等化補助金制度

 

自立した裁量権と財政権は、自治体がそれぞれの地域の需要にあったサービス提供することを可能にしている。

 

 

 

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