高齢者施設に入所している高齢者のケアに関しては、社会保障制度医療部門が、医療部の一律料金、契約している老人ホームないし集合住宅の日常の治療費を負担し、合計で47億フランを支出していると推定される(1993年)。さらに社会保障制度医療部門は、病院に対するのと同様に、長期医療ケア機関に対して病院基金を支払うが、これは約59億フランと推定される。高齢者施設の滞在費は入所者かその家族が負担するが、入所者の所得が低い場合には、県の社会扶助により滞在費の全額ないし一部が負担される。高齢者の施設に関する社会扶助支出は、29億フランである。さらに社会保障制度老齢部門でも、全国老齢保険金庫(CNAV)は、要介護高齢者のための施設に対する補助金などとして推定5億フランを負担している。従って、高齢者施設に入所している高齢者のための社会保護支出総額は、合計140億フランとなる。